不動産投資の収益指標、それぞれの弱点(4)キャッシュフロー

不動産投資には、さまざまな収益指標があります。
それぞれの弱点を見ていきましょう。

今回は「キャッシュフロー」の弱点についてです。

キャッシュフローは重要な指標です。
なぜなら、不動産投資をする理由は投資元本から追加的なキャッシュという利益を得るためですので、その流れであるキャッシュフローをつかむことは非常に重要です。

しかし、キャッシュフローによる収益評価は万全ではなく、また、月々のキャッシュフローが出ない投資が必ずしも悪いわけではありません。
証券市場で言えば、ゼロクーポン債(保有期間中の利払いはないが、償還価格よりも大幅に安く買える債券)など、保有期間中にキャッシュフローが発生しない代わりに、売却時に大きな利益をもたらし、保有期間全体の利回り換算で考えれば、月々のキャッシュフローがたくさん出る投資案件より有利なこともしばしばあります。

さらに、月々のキャッシュフローのみに注目した投資では、借入元金の返済による純資産の増加という重要なリターンを見逃すばかりか、投資全体のリスクに対して、そのキャッシュフローの量が妥当なのか否かを計測する手段がありません。

たとえば、キャッシュフローのたくさん出る物件があれば、不動産業者は「毎月、本業の収入の半分も不動産投資からキャッシュフローが上がりますよ」というセールストークを使うでしょう。
これは一見、魅力的ですが、その裏には数千万円、数億円という総資産に対するリスクが潜んでいることを、忘れてはいけません。

本業の収入と比べても少なくないキャッシュが月々手に入るというのは、投資家にとって理想的な状況の一つです。
しかし、それだけで投資判断をして良いのでしょうか。
キャッシュフローのみを見ると、全体のバランスから見れば、かなり危険な綱渡りをしている状況を、最後まで気づかないので注意が必要です。

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